ピアノアレンジでは音階の理解が必須!
さて、前の項でも説明したように、ピアノの音階が弾けるようにならなければなりません。これは申し訳ないんですが、皆様には修行をしていただくことになります。ピアノアレンジには大きく分けて二つの山がありまして、その最初の山がこれです。二番目の山は、コードのAフォームとBフォームの弾き方でしょうか・・・
最初は長調の音階から
音階(スケール)には、かなり大雑把に分けて メジャースケール(長調の音階)と マイナースケール(単調の音階)があります。
そして、マイナースケールはさらに区分があって、 メロディックマイナー、 ハーモニックマイナー、 ナチュラルマイナースケールの3種があります。すべてのスケールを弾けることが望ましいのですが、とりあえずはメジャースケールだけは最低限マスターしてください。メジャースケールが弾けるようになると、自然とナチュラルマイナースケールも弾けるようになります。短調の曲の ピアノアレンジでも、長調の知識で意外となんとかなるものです。
覚えるコツ
これは修行なので、こういうもんだと暗記していただく他は無いのですが、ちょっとしたコツだけ紹介します。
スケールの7番目の音と8番目の音は、 必ず半音の開きになっています。
例えばCメジャースケールでは「ドレミファソラ シド」と、シとドの間は半音です。なんでこれを意識するかっていうと、D♭メジャー、G♭メジャーなど、臨時記号の多いスケールがこれを知ってると格段に覚えやすいからです。なので、スケールの6番目の音まで弾ききれば、あとはもう即座に弾けるわけです。
以下は、実際のメジャースケールの譜例です。ハノンの39番をコピーしたものです。(楽譜はIMSLPの版権切れのものを使用しています。) 決して指の訓練ではないので、両手で同時に弾く必要もありませんし、早く粒をそろえて弾く必要もありません。ここがクラシックピアノとの違いです。指一本で弾いてもいいので、確実にスケールの構成音を覚えてください。以下が見づらければお手持ちの理論書のものでもいいですし、ネットで「長調 スケール」とかって検索すればいくらでも楽譜は出てくるので、練習してみてください。