Etude Op.25-2 Part 1
エチュードOp.25-2です。
黒鍵とか革命のエチュードは、エチュードの中でもよく演奏されるのですが、この曲は実はそんなに難しくないので、結構穴場な曲です(笑)
さて、二小節目から三小節目は、上声って書いちゃったんですけど単にC7の第一転回系(ミをベースにとる)で弾いて、ミ→ファと、ベースの動きを滑らかにする常套手段ですね。
4小節目はおそらくGdimだと思うのですが、5小節目のFm7/A♭に解決しています。Gdimに含まれるトライトーンのうち、[ソ - ド#]のペアがA♭に解決したと見てもいいし、[シ♭ - ミ]のペアがFに解決したと見てもいいです。(dimコードの働きは以下を参照)。
そして二段目の真ん中の小節のB♭m7のところに、緑で四角をつけた部分がありますね。まぁ些細なことなんですけど、もしかしたらB♭mなのに、四角で囲んだミ(#11th)をテンションとして使えるんだ?と思うかもしれません。(テンションは以下を参照)。
でも、これはテンションとして使ってるんじゃなくて、 半音で引っ掛けるために使ってるだけです。クロマチックというか、半音階はどの音がメインかを見極めることが重要です。今の例だと、ミの音がメインじゃなくて、次のファの音がメインです。このファに向かって半音下のミの音を一瞬通過してるだけなんですね。
真ん中の段の、三小節目から1,2,3と番号をつけたコードがあります。この動きはおもしろくて、この曲で何回も出てきます。1と番号をつけたFm7/Cというのはkey FmにおいてIm7ですよね?つまりトニックです。そして、2とつけたコードでは、さっきベースにしていた音(C音)のドミナント形を弾いています(C7)。さらに3番では、元のトニックのFm7に戻っています(今度は転回系でない)。この動きに着目すると、 1番のコードがあたかも3番のコードを先取りしているかのような動きなんですよね。
そして、上の楽譜の二小節目のE♭7/Gも、上声と書いちゃったんですが次のA♭の半音下からのアプローチです。なので、E♭7/Gと第一転回系で弾くことによってベースを滑らかにしています。三段目の一小節目からは、A♭→E♭7→・・・と繰り返されています。このE♭7を弾くときに♭9thのテンションを弾いているのもポイントですね。♭9thを最初に弾いているパターンです。これはワルツなどの三拍子の曲で使えそうです。