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小節線を狙え!

前回までの例では、左手部分に拍をわざと四分音符で表示していました。しかし実際の楽譜には、そんな親切な表示はありません。でも、どんな楽譜にも必ず拍の切れ目を示している箇所があるんです。それはどこかというと、 小節線です。小節線というのは、ご存知小節と小節を区切っている縦線のことです。この線は、小節と小節、つまり4拍子の曲なら 4拍目と1拍目の境界を示しています。ですので、小節線をまたぐように音符を配置することは、必然的に拍をまたがせることになります(ちゃんと8分音符・休符でずらすこと!!)。


確かに、小節線をまたいでいますね。そして前のページで説明したように、青丸で示した八分休符が入っていて、小節をまたぐ音符は半拍ずれた位置から始まっています。
どういう音符が小節線をまたいでいるかというと、本来次の小節の一拍目に来る音です。つまり、次の音を半拍先取りしている形になります(フェイクを加えていないメロディーの楽譜を見て確認してください)。

実際の手順

さて、下に示すきらきら星のメロディーに、小節線をまたがせるシンコペーションを作ってみましょう。

メロディーはご存知ですよね?何だよ童謡かよと思うかもしれませんが、J-POPでも演歌でもアニソンでもやり方は一緒です。

1小節線の位置と、直後の音符を確認

小節線をまたがせるわけですから、位置の確認は当たり前ですね。確認といっても、心の準備をする程度ですけど。小節線の直後の音符は、メロディーを先取りして前の小節に食い込ませる必要があるため、印でもつけておくといいでしょう。


全部の小節線をまたがせてもいいのですが、とりあえず緑で丸してある部分を考えてみたいと思います。

2先取りする音符を前の小節にコピーしてタイでつなぐ

手順1でマークした音符を、1小節手前の小節の最後にコピーして、先取りさせます。このとき、 コピーは8分音符で行います。4分音符で先取りしても意味ありません。


上の図は、音符をコピーして、タイでつないだものです。ここで、一つ問題が浮上してきます。それは規定の4拍をオーバーしてしまうことです。例えば1小節目は、四分音符4つとコピーしてきた8分音符ひとつで合計4.5拍になってしまい、あふれてしまいます。

3元からあった音符を短く伸ばすようにする

元からあった音符を、わざわざコピーしてきたのですから、拍があふれるのも当然です。そこで、このあふれを解消すべく、元からあった音符の音価をつめます。具体的には次のようにします。

上の例では元からあった4拍目の音符を、四分音符から8分音符に変更しています。三小節目も一緒です。この変更する箇所は、別に4拍目じゃなくてもいいんです。

上の例は、三拍目と一拍目をそれぞれ8分音符に変更しています。例を聴いていただくと分かると思いますが、ノリの感覚は微妙に違ってくるんですよね。まぁこの辺は好みですし、おもしろい部分でもあります。

以上が基本的なシンコペーションの作り方です。いちいち解説している本もサイトもなかなか無いんですが(笑)、是非挑戦してみてください。

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