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Etude Op.25-1 Part 4

前回の小節の最後のコードはE♭7でした。これはkey A♭におけるV7ですよね。そんで、上の譜例の一小節目のコードのFm7に解決?しています。Fm7はVIm7ですのでトニックですね。なので、偽終止とみるのがよさそうです。ニ小節目は前のF7により引っ張り挙げられたB♭7から始まり、B♭m7(-5)になります。ここは悩ましいです。B♭dimなら、ド♯-ソのトライトーンが入ってますから、A7の代理として解釈して、三小節目のA♭に解決するって言えるのですが・・・ソがフラットになっちゃってますので・・・あえてB♭m7(-5)を解釈するなら、サブドミナントマイナーです。IIm7の変化形と見ればよさそうです。

三小節目は、さっきも出てきた二拍で一つのアルペジオの塊ですので、コードは実はこんなに真面目につける必要はありません。そして、二段目において全てのコードでいえるのですが、ベースがずっとE♭の音ですよね。

4小節目も、二拍ごとのアルペジオを考えれば、ずっとE♭dimがなってるとも解釈できます。


次に移りますと、前から引き続き ミ♭の音がずっとベースに来ています。計4小節に渡ってベースがミ♭、そして三小節目の最後のE♭7で4小節目のA♭にどっかーんと解決しています。本当に、くどいほどドミナントペダルを使っています。このペダルの上声部について詳しく見てみると、1小節目の4拍目からのE♭7→Cm7は偽終止です。Cm7はkey AフラットにおいてVIm7でトニックですので、違和感はありません。二小節目、三拍目からのコードはE♭dimです。これは、「ラ - ミ♭」のトライトーンを含んでいますので、F7の代理と見ることが出来ます。すると、三小節目の頭のB♭7/Eフラットというコードへの解決が納得できます。この辺は素人には真似できない部分ですね。あと、三小節目の三拍目のB♭dim / E♭は、実はE♭7(♭9)なんです。テンションを使っている部分です。そして、4小節目で主題に戻ります。


ここは、以前からと一緒で、上声のみの解決ですね。

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