意外と知られてないけど効果的!
トニックの代理コードとして、IIIm7,VIm7があるよという話を以前したのですが(詳しくはこちら)、実はこの2種類だけでなく "IV#m7(-5)もトニックの代理として使える"ことを説明したいと思います。例えば、key C(ハ長調)のときIV#m7(-5)にあたるコードはF#m7(-5)です。一般にm7(-5)はハーフディミニッシュと呼ばれます。一応このコードの構成音を下に示します。
コードが分からないという方はこちらで復習をしてください。上の音符はコードの構成音であって、実際に弾く音の形じゃないことは注意してください。
そして(-5)と(♭5)は同じ意味です。原理は置いておいて、実際に曲に使ってみたのが次の例です。
上が通常のコードで演奏したもの、下が今回のIV#m7(-5)です。keyは上で説明したハ長調ではなくてG(ト長調)であることに注意してください。Gの音からみてC#という音は増四度ですね(度数が分からない方はこちら)。この増4度のハーフディミニッシュ(m7(-5))をトニックの代わりに入れてあげただけです。このコードはなかなか使い道が難しいのですが、実際には二回目のサビとか、2回目のAメロを弾きだす時なんかに使うと効果的です。
というときに筆者はよく使います。
そして、詳しくは割愛しますが(アレンジTipsかなんかでやりたいですが)このコードはハーフディミニッシュなのでマイナーキーのツーファイブに活用することが出来ます。
つまり上の例だったら(C#m7(-5)→F#7→Bm7とか)の進行のキッカケとして使うことができます。しかもこのコードはトニックなので、次のコードは何でもいいという利点があります(詳しくはこちらで復習)ですが、半音下がってちょっとした解決感を出すことが多い気がします(例えば上の例だとC#→CM7となっている)。いろいろ奥が深いコードです。